国難のいまこそ進めるテレワーク
Go promote teleworking – It’s a crisis! When else do you?
新型コロナウイルスの蔓延により、学校でも会社でもテレワークへの期待―あるいは要求―が高まっている。ウイルスの感染を防げる上、通学・通勤の時間を省けるのだから、是非とも導入したい。しかし、具体的にどうすればいいのか…。本稿では、テレワークに必要な3点に絞ってその方法を説明したい。
1. インターネット環境の構築
テレワークはインターネットを利用する。問題は、ネットに安定的に接続する手段がない人をどうするかだ。手軽な方法としては、モバイルWiFiルータの利用がある。学校、あるいは会社が貸し出せばいい。長期的には、自宅に高速のインターネット回線を引くのがいいだろう。ネットにアクセスする端末にはPC、タブレットや携帯電話があるが、端末がない人にはマイクロソフトのSurfaceやGoogleのChromebookなどを貸し出せばよい。
2. リアルタイムの授業・会議
いくつか方法があるが、Zoomは直感的に操作できて使いやすい。最近はセキュリティーの問題が指摘されているが、Zoom社も対応に取り組んでおり改善が期待される。また、現状でも授業あるいは会議を実施するホストに事前登録したアカウントのみにアクセスを許可することにより、セキュリティーの問題は回避できる。この他にリアルタイムの授業・会議に利用できるサービスは、マイクロソフトのTeamsや、GoogleのハングアウトMeetなどがある。
3. 宿題・書類の受け渡し
インターネット上で宿題や書類を送受信したり、管理・保存したりするには、専用のプラットフォームが必要だ。上述のマイクロソフトTeamsには、既にファイルの送受信や管理機能が含まれている。またGoogleは教育プラットフォームとしてGoogle Classroomがあるので、これを利用できる。筆者がアメリカに住んでいた時は、子供が小・中学校で実際に使用していた。会社の場合はG Suiteを検討していいだろう。
以上の3点を実施すれば、とりあえずテレワークはできてしまう。操作法の説明会を開き、その場で実際に使ってもらう。最初から完璧なシステムを構築するのは至難なので、まずは宿題や書類の提出など、比較的簡単なタスクから徐々に進めていき、オンラインで行う仕事を増やしていけばいい。
ちなみに筆者は米国ボストン滞在中の1年半ほど、岡山大学で研究を行っている学生数名を継続的に指導する必要がり、時差13〜14時間、10,800 kmを隔ててテレワークを行っていた。会議にはZoomを、プロジェクト管理にはBasecampを、ファイル管理にはGoogle Driveを使っていた。途中一度も岡山大学に戻らなかったが、卒業年次の学生さんは卒業論文を仕上げた上、特許の出願まで行い、博士課程を立派に修了した。
欧米や中国と比べ、日本ではIT利用が遅れており、教育や業務の無駄が指摘されて久しい。ランドセルの他にパンパンの鞄を2、3個も持って通学する子供や、往復何時間もかけて満員電車で通勤する会社員など、いかに非効率なことか。元々器用な日本人に、ITが使いこなせないわけがない。コロナの蔓延で国難の今こそ積極的にIT化を進め、コロナ後のよりよい暮らしを築こうではないか!
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Takahashi Lab at Okayama University uses principles of physiology, cellular and molecular biology, and biophysics. The purpose of the lab is to unveil the mechanisms of diseases through collaborations with scientists, epidemiologists, and corporate alliances. The alliance includes Harvard University, Boston University, Tokyo University of Science, and PD Aerospace, Ltd.